白川郷などから移築した10棟の合掌家屋集落で、日本の原風景を再現した合掌の里です。
村内は「合掌の里」と「歳時記の森」の2つのゾーンで構成されており、それぞれに飛騨の生活文化と山野草をはじめ、さまざまな植栽などから日本の四季を感じることができます。
「合掌の里」は、国重文「旧大戸家住宅」を中心に10棟の合掌造りで集落を再現し、農具や民具などを展示する民俗資料館は合掌集落の生活文化を身近に体験できます。
お食事処「合掌茶屋」、円空館などの施設があります。
体験施設「飛騨工房」では、色付けされた"こうぞ"で絵を描く「和紙の絵付け体験」、皿や茶碗など、素焼きの陶器に絵を描く「陶器の絵付け体験」、本格的には"ロクロ"や"手びねり"などの「陶芸体験」が楽しめます。
「歳時記の森」は、桜とモミジの里山で、春から新緑の季節、そして紅葉の季節への移ろいを感じることができます。
里山のふもとには、下呂地域の住宅家屋を再現した民家「萬古庵」や土蔵、水車小屋、そして下呂の元祖「かえる神社」も鎮座しています。
「合掌の里」を眼下に、小鳥のさえずりを聞きながらの散策途中、普段の生活とは違った視点で発見した感動は、忘れえぬ思い出になることでしょう。また、175メートルの「森の滑り台」は合掌村の遠望と、スリルが堪能できます。(1回3才以上100円)
区分 | 個人 | 団体 (20名様以上) |
団体 (50名様以上) |
団体 (100名様以上) |
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大人 (高校生以上) |
800円 | 720円 | 640円 | 560円 |
小人 (小・中学生) |
400円 | 360円 | 320円 | 280円 |
※身体・療育・精神手帳受給の方及び介助者1名については半額:窓口で手帳をご提示ください
下呂温泉合掌村は、昭和38年3月に大野郡白川村から移築した国指定重要文化財「旧大戸家住宅」及び富山県五箇山(現・南砺市)などから移築した合掌造りを中心に、10棟の合掌家屋で集落を再現しています。
旧大戸家住宅は、現在の白川郷集落から約10km南に位置する御母衣字上洞にあり、御母衣ダム建設(電源開発)の際に集落が離散し、保存管理が困難であったものを、保存展示するために解体移築したもので、天保4(1833)年から弘化3(1846)年まで13年をかけて建造されものと「棟札」に記録されています。
間口24.96m、奥行き12.27m、建坪251,337㎡の切妻茅葺き合掌造りで、昭和31年6月28日(文化財保護委員会告示建1367号)に国指定重要文化財に指定されています。
また、昭和37年3月30日付け文化財保護委員会地文建第25号により、現有地に移築を許可され、同年7月に文化財保護委員会の技術指導のもとに移築工事に着手、翌38年3月に完成しています。
白川郷一円の民家は、南部の荘川地域は飛騨高山の系統に属し入母屋形式が多く、白川村及びその以北は主に切妻作りで、越中の職人によったものが多い傾向です。
旧大戸家住宅もこれらの手によって造営されたことは棟札により明らかです。また、造営時の家族は19名を数えその内3分の2が女性で、その身分は明らかではありませんが養蚕を営むには好都合であったといわれています。
旧大戸家住宅は、平沢勝栄氏(衆議院議員)の生家でもあります。
旧大戸家住宅に附属する板倉は、御母衣遠山家(重文)のものを同時に移築したもので、この建物は文化7(1810)年の造営に成る3間4面の総釿ばつりの板倉です。
1階の柱には「文化七加能ゑ(注:庚)午年三月朔日 大工 伊八 定八」の墨書が、2階の窓の板戸内側には「弘化三ひのゑ馬年十月やねふきかえ仕也」の墨書があります。
戦後の失業対策事業で、河川敷であった下呂中学校校庭の敷地の埋め立ての土取り場であった現有地を、湯之島館から寄付を受け、その後、その土取り場の跡地に一部湖底に沈む白川郷から合掌造りの移築を計画した先人達の努力によって、現在の「下呂温泉合掌村」があります。